23 イモ・シトの思い出 ー 近所の畑で「材料集め」 Memories of Imo Sito — Collecting ingredients from neighbors’ fields
In this selection, while getting ready to prepare imo shito with Obaasan, Keira Tomoko thinks back to her youth. This reading is at the upper beginner level.
種の準備をし、カッコウの声を待ちながら、婆ちゃんは冬の間戸外で凍らせておいたジャガイモを団子にする仕事を始めます。
冬の間、土の上に出しておいたイモは、凍ったり溶けたりを繰り返して、春には脱水し、潰れた状態になっています。
春浅いころ、母に言われて近所の畑に落ちているイモを拾い集めに行かされたのです。「家が貧乏だから、こうして人の畑のイモまで拾わされるんだ」と、無性に悲しかったことを記憶しています。
けれども、自分で所帯を持つようになって、手をかけさえすれば、人が捨てたものでも食料になるとわかり、あの時の母の「もったいない」と言う気持ちが理解できるようになりました。
計良智子, フチの伝えるこころーアイヌの女の四季 p. 24
聞きましょう!普通の速さで。
もう一度、ゆっくり聞いてみましょう。
Media Attributions
素材写真ジャガイモ by yto licensed under CC-BY 2.0.
Imo sito photo by Nina Langton licensed under CC-BY 4.0.
たね seed
じゅんび preparation
common cuckoo
ばあちゃん grandmother
ふゆ winter
こがい outdoors
こおる freeze
こらす to make something freeze
だんご dumplings
しごと work
つち soil
とけ to melt
くりかえす to repeat
はる spring
だっすい dehydration; evaporation
つぶれる to be crushed, flattened
じょうたい state
あさい shallow
はは mother
きんじょ neighborhood
はたけ field/ farm
おちて(おちる) to fall
ひろいあつめる to gather
いえ house
びんぼう poor
ひろう to pick up
むしょうに very much; excessively
かなしい sad
きおく remember; memory
しょたい household
すてる to throw out, discard
しょくりょう food
a waste
りかい understanding