28 手芸 Treasures

This selection is appropriate for upper beginner and intermediate level.

アイヌの人たちが作る芸術品には、高く評価されているものがたくさんある。木ぼりはその一つで、お盆やたばこを入れるとよばれるを入れる容器などに彫って模様をつけたものだ。

wooden knife sheath carved with Ainu patterns
Image: Carved wooden knife sheath

今は、木ぼりのクマ芸術品として有名だが、は作られていなかった。なぜなら、動物人間のかたちをしたものにはがあって、人間悪い影響があると考えられていたからだ。しかし、大正時代に、徳川義親という人がスイスで見つけた木ぼりのクマをアイヌの人びとに紹介して以来、木ぼりのクマが作られるようになった。おみやげ品として売って、お金を稼ぐためだった。に、農業仕事が少ないに作った。そしてそれは、から伝わる技術を使っているため、日本各地人気になった。

wood carving of bear holding salmon in its mouth
Image: Bear carving, Upopoy National Ainu Museum

 

 

 

 

 

 

 

blue cloak with white and orange embroidered applique around hems and collar
Image: Formal embroidered kimono

また、木綿でできた衣服刺しゅう有名芸術品だ。衣服には、場所によって異なる法方異なる模様がつけられるが、刺しゅう模様は決まったものではなく、作り手自由にデザインすることができる。アイヌの人びとは衣服を作りながら、家族平和健康祈る

編み物大切なアイヌ文化だ。「編む」はアイヌ語で「イテセ」という。イテセはおもに女性仕事で、よくござを編んだ。

Light brown and dark brown patterned woven rush mat
Image: ござ, woven rush mat

 

 

 

 

 

 

 

アイヌの人びとは、模様のあるござ儀式に使って、模様のないござは敷いたにかけたりした。ござは、和人との商売にも使われた。

しかし、明治時代から、アイヌの人びとは外から入ってきた新しい道具衣服を使うようになって、こうした木彫り編み物を使う人は徐々減っていった。一方で、古くから伝わる文化残すために、芸術品をとっておいたり、作り方をつたえたりする人たちも出てきた。近年では、音楽と同じように、伝統的文化に新しい雰囲気を取り入れた作品を作る人もいる。例えば、木ぼりをする藤戸康平さんの作品はとてもユニークだ。藤戸さんは、アイヌの木彫り模様を使ったスマートフォンケースやヘアゴム、サングラスなどを作成している。彼の作品は、今の生活で使えるようにアレンジされているため、とても人気だ。

 

Media Attributions

Knife Sheath by Trustees of the British Museum is licensed under CC BY-NC-SA 4.0.

Bear carving exhibit in Upopoy National Ainu Museum by Nina Langton is licensed under CC-BY 4.0.

Mat by Trustees of the British Museum is licensed under CC BY-NC-SA 4.0.

Embroidered coat by Trustees of the British Museum is licensed under CC BY-NC-SA 4.0.

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Indigenizing the Japanese Language Curriculum Copyright © 2023 by Nina Langton is licensed under a Creative Commons Attribution-NonCommercial-ShareAlike 4.0 International License, except where otherwise noted.

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