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アイヌ民族の文化の一つに口承文芸がある。これは文字で書かれているものを読むのではなく、語り手の話を聞いて楽しむものだ。口承文芸の中には、たくさんの物語があるが、特に有名なのは、「ユカラ」(英雄の物語)、「カムイユカラ」(神々の物語)、と「ウェペケレ」(散文説話)だ。ユカラでは、空を飛んだり岩を通り抜けることができる超人が主人公で、敵とのはげしい戦いなどが書かれている。カムイユカラでは、植物や動物の神々が神と人間の世界で体験したことを語る物語で、アイヌの子供たちは、この話を何度も聞いて神々と人間の関係を学んで、生きる知恵を身につけたと言われている。カムイユカらでは、「サケヘ」という繰り返し言葉がある。ウェペケレでは、主人公がいろいろな苦労にあうが、最後は、心の優しい人は幸せに、悪い人には悪いことが起きるというストーリーになっている。
こうしょうぶんげい oral literature
えいゆう hero
かみがみ gods
さんぶんせつわ prose narrative
とぶ to fly
いわ rock, cliff
とおりぬける to pass through
ちょうじん super-human
しゅじんこう main character
てき enemy
violent, extreme
たたかい battle, conflict
しょくぶつ plants
たいけん experience
かんけい related, relationships
ちえ wisdom
みにつける to master, acquire
くりかえす to repeat
くろう trouble, hardship
やさしい kind, gentle, amiable